障子・障子紙。日本の暮らしに溶け込んだ美しい建具です
心を和ます癒しの空間障子は、遠く平安時代から日本人の暮らしに溶け込み、豊かな文化を育んできました。
木と紙を素材に仕上げた障子は、自然感あふれる現代のインテリアです。
建具としては、間仕切りとしての隔ての機能をもつ襖に近く、さらに襖よりも簡素ながら隔てと採光いう機能を併せもつ明障子は先人の知恵と工夫が生かされています。
この木の桟と白い紙の織りなす美しさが、室内の空間をきりっと引き締めます。
また、貼り替えるごとに全く新しく、変化も楽しめます。
通気性をより効率的に保つため1年に1回は障子紙を貼り替えるとよいでしょう。
新調
木製紙障子の製作
枠の寸法を取りデザインを決めていただき製作して出来上がったら取り付けします。
障子の形
マスコ障子
一般的に、障子の組子が四角形の『マスコ』と呼ばれるもの、縦横の組子の間隔を大きく粗く入れた障子。荒間障子ともいいます。
横繁障子(よこしげしょうじ)
水平方向の組子の数が標準より多い障子。関東好みです。
縦繁障子(たてしげしょうじ)
垂直方向の組子の数が標準より多い障子。関西好みです。柳障子とも言います。
腰板障子
痛みやすい腰部を板張りや襖張りした障子。腰障子とも呼びます。
雪見障子
一部がガラスになっていて障子部分が開け閉めできるものを雪見障子といいます。
下方にはめたガラスの内側に、上下する小障子を入れた障子。
今日、現代的なインテリアとして和室はもちろん、洋室やホテル、マンションの内装に障子の美しさと機能性が改めて注目されています。
半透明の和紙を貼った障子は、直射日光を適度にさえぎり、丁度半分くらい(40~50%)を透過させます。
見た目には日当たりの感じを残しながら、日光を遮るという、優れた特性をもっています。
また、障子は多孔性という障子紙の特質によって、ごく自然なかたちで、換気と清浄化を行っています。
さらに吸湿性もあるため、室内の温度変化をおさえています。
障子は湿度の高い日本の住宅に適した建具です。
貼り替え
現代の障子紙は引っ張っても破れにくい、紙力の強いものをお勧めします。
障子紙の主な種類
和紙(お買い得な一般障子紙)
普段、障子が破れるような環境で無い方、毎年障子を貼り替える方は、使ってみてください。 特に和室の雰囲気を遊び心を加えて変えてみたい時、障子紙の模様を替えて楽しみたい方は、コストダウンにもってこいですよ!
ワーロンシート(プラスチック障子紙)
和紙を塩化ビニル樹脂で両面からラミネートし、和紙の素材感や美しさを失うことなく耐久性を持たせた素材です。
無地から雲竜模様の入っているものまで、和紙同様に色柄が多数ございます。
今、もっとも人気のある商品です!
タフトップ(強化障子紙)
和紙の風合い、手触り感をそのまま残しつつ、一般の障子紙の約3倍の破裂強度をもつ強化和紙、難破性や防炎性等の機能を付加した特殊強化障子紙ですので、防災対策にはうってつけです。
障子のお掃除
障子の桟のホコリはハタキで落とす
細かなホコリたまる障子の桟。ここの掃除はどうしていますか?
つい水拭きしたくなりますが、障子は水が大嫌い。
桟の掃除に水拭きをすると湿気が黄ばみや汚れの原因になることも。
障子の桟はハタキで払うか、からぶきが鉄則です。
また敷居のすべりが悪くなったら、ロウを使う、ヤスリをかけるなどの方法がありますが、この他にももっと手軽なものが使えます。
スプーンの背中の部分で引っかかる部分を強めにこすりましょう。
一時的ですが、すべりの悪さが改善できます。