室内に坪庭を造作したオシャレな和室施工例です。フローリングに畳を埋め込みイサムノグチの照明を設置しモダンな和の空間ができました。
住宅の種類 | – |
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建築構造 | – |
築年数 | – |
施工地 | 札幌市清田区 |
施工日数 | 5日 |
施工年 | 2013年 |
施工内容 | フロア張り、縁無畳6枚、坪庭デザイン、照明器具、建具塗装 他 |
施工費用 | 約65万円 |
家族構成 | – |
間取り | – |
工事前の和室
畳と障子のごく一般的な和室のお部屋でした。
お施主様からの要望
「床は縁無し半畳とフローリングを組み合わせ、部屋の一角に玉砂利を敷きハイグレードなお部屋にしたい」とのことでした。
工事のポイント
畳を全体に敷き詰めるのではなくフローリング張りにして真ん中に畳を埋め込みました。室内に坪庭を造作し和風のモダンテイストを演出しました。
坪庭・和室デザイン
デザイン担当である高木がお客様のご希望を伺い、和室イメージをご提案しました。
和室デザイン
Plan-A リビングと調和する和室
Plan Aは「隣接するリビングと調和するようなデザイン。濃い色は粋や廻縁程度とし畳は縁を基調としてフローリングを茶系とすることで調和を取る。」壁には白いクロスの上に染色仕上げの板を貼る。
Plan-B リビングと異空間の和室
Plan Bは「隣接するリビングと全く違う色調にして和室を異空間とする。粋や廻縁、フローリングは黒茶系。畳も黒とグレーのツートーンでシックに仕上げる。」壁面はジョリパットという塗り壁で仕上げる。
照明にはイサム・ノグチがデザインした芸術作品のような照明を用いる。天井にはぼんぼりのようなペンダント照明、坪庭には灯篭のようなスタンド照明を採用。 光が透過する和紙を使用しているため、優しい光が和室を照らします。こだわりの照明を一つ用いるだけでグッとオシャレになりますね!
坪庭デザイン(AB共通)
和室リフォーム工事の様子
壁面
工事前の和室の壁面はよく見かける白いクロスが貼られていました。
坪庭側になる壁は「ジョリパット横こだち」(アイカ工業)で仕上げました。
ジョリパットとは壁の仕上げ材のことで、コテ・ヘラ・クシ・ローラー・吹付けなど様々な道具で施工できる自由度の高い装飾性塗材です。耐火性や耐久性も高い優れものです。砂や粘土のような見た目で施工方法によって風合いが変わってきます。
今回は左官屋さんがコテで塗装し、仕上げています。
施工した壁面、「ジョリパット横こだち」を接写。珪藻土のようなグレードの高い風合いですね。
床面
全体にダーク系のフローリングを張り、中央に畳を埋め込みます。下の写真は畳を埋め込むスペースを作っている様子です。
下地が綺麗に整えられました。
畳敷き込み
整えられた下地のスペースに畳を敷き込んでいます。カラー畳を市松に敷きました。
フローリングと畳というモダン和風の床が完成しました。畳は和紙表の縁なしカラー畳です。アイボリーとグレーでシックに仕上がっていますね。
今回使用した畳は「健やか畳おもて」(ダイケン)です。フローリングの一角に使える正方形の畳です。墨染色と灰桜色を使っていますが他にもカラーバリエーションがあります。組合せすると今回のような市松模様にもなります。和紙表なので、い草製品に比べ色あせしにくく、カビやダニにも強いのが特徴となっています。
ダイケン健やかおもて カラーバリエーション
カラー畳はこちらもご覧ください!
坪庭
坪庭とは
その名の通り「小さな庭」で光や風を取り入れ緑の自然から癒しや安らぎを得るものです。
一般的には外にあるものですが今回は室内に作りました。
限られたスペースですが白の玉砂利と人造木で構成された坪庭。シンプルで洗練された和の雰囲気を演出しています。
和風のミニ植物もお部屋に調和していますね。
低木の側にはイサム・ノグチがデザインした照明。和紙から優しい光が差し落ち着いた和のテイストを更に盛り上げています。
今回はイサム・ノグチデザインの照明(ヤマギワ)を採用。デザイナーズ照明があるだけで室内の雰囲気がオシャレになります。天井にはボールのように丸い照明、坪庭には四角の照明を置きました。竹と和紙から成りシンプルなタイプですが、ラフさもある和風照明です!
それでは完成した和室をご覧ください!
<※横にスライドさせてご覧ください>
縁なし半畳について詳しくはこちら!
一般的な和室がデザインを加えることでそこで過ごす方の気持ちを豊かなものにしてくれる空間に変化します。
以前の和室とはイメージが一掃してとてもお洒落な空間へと生まれ変わりました。
今回入れた畳はカラーの組み合わせが自由に出来ます。自分好みの和室をデザインしてみてはいかがでしょうか?