ドアからの音漏れ対策を行った施工事例です。ギターの音漏れを軽減するため、気密性が高い防音ドアを設置しました。
住宅の種類 | 戸建 |
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間取り | – |
築年数 | 2年 |
施工地 | 札幌市中央区 |
施工日数 | 1日間 |
施工年 | 2020年 |
家族構成 | ご夫婦、赤ちゃん、ねこちゃん2匹 |
施工内容 | 防音ドア設置 |
施工費用 | 約30万円 |
防音ドア施工事例
新築戸建ての地下に位置する部屋。ギターを弾くための部屋にするため、気密性十分の防音ドアを設置しました。
お施主様からの要望
今までマンションに住んでいたので我慢していましたが、念願の一軒家を建てたので、思い切りギターを弾きたいと思っています。
地下室をギター部屋にするので、防音効果があるドアの設置をお願いします。
施工前の様子
施工場所の地下は階段で1Fリビングへ繋がっている構造で、ドアもなく音を遮ることが出来ない状態でした。このままギターを弾くとリビングへ音が筒抜けです。(左写真)
吸音材はご自身で壁に貼っていました。吸音材とは、反響音を抑制するものです。(右写真)
施工のポイント
防音効果のあるドアには、音配慮ドアや防音ドアなどがあり、種類や製品仕様によって抑制できる音の度合いが変わります。
トイレ戸などに使う音配慮ドア等ではギター音に適しておらず、防音効果があまり得られないので「防音ドア」をお勧めいたしました。
今回設置するのはダイケンの防音ドア、アドバンス防音タイプ片開ドアA00デザイン。
総重量は47kgあり、気密性が高いドアです。鍵穴のないグレモン錠や、四方枠の戸当たりに特殊気密パッキンを使用するなど、ありとあらゆる隙間をなくし音漏れを防いでいます。
音は振動が空気を伝わることで私たちの耳に入ってきますので、気密性が高いほど振動が伝わりにくく防音効果があります。また、高音域であるほど障害物で遮断しやすいので、ギター音に対する効果が期待できます。
施工の様子
ドアの取付は1日で完了します。はじめに下準備として、通り道や周囲を養生し、ドアを取り付ける位置に寸法の墨出し(垂直水平を確認し、設計図面で指示されている高さや位置を明示すること)を行います。
墨出しした位置に下地を入れ、枠を組み立ててから取り付けます。
そして枠の外側に見切枠を取り付けていきますが、内側に隙間が出来ないよう遮音コーキング材で埋めます。そうすることで気密性が高まり、音漏れを軽減します。
取り付けた枠の様子がこちらです。
枠の芯材には合板が使用されており、一般的な室内ドアや音配慮ドアよりも分厚い仕様になっています。
四方枠設計なので
施工後の様子
扉部分を枠に取り付けて完成です。
扉の構造はグラスウールなどを使用した鉄芯入りで気密性が高く、音の振動が外部へ伝わりにくくなっています。
また、扉を閉める時は、レバーを水平にするとラッチが出てきて密閉される仕組みです。つまり扉を押しただけでは閉まらない仕様なので気密性が高いといえます。
さらにグレモン錠なので鍵穴がありません。より隙間のない仕様になっています。
音漏れ対策はドアから
ドアは音漏れの原因になりやすい箇所です。通常のドアは厚みが少なく内部に空洞がある製品もあり、枠との密閉度が低い場合もあるので、防音効果のあるドアに替えるだけで音が軽減される可能性があります。
今回はギターを弾くための部屋にする目的でしたので、音配慮ドアよりも防音ドアが適切でした。
但し、音は壁や天井にも伝わるので防音仕様ではない建造物となると防音効果が見込めない場合があります。まずは抱えている問題やお悩みをご相談ください。
ドアを設置する間口に余裕がありませんでしたので、W705,H1875の特注寸法にて発注いたしました。少しの誤差もあってはいけない状況でしたので、計算通りに収まりホッとしています。
今回、地下ということもあり壁から音が抜けることはほとんどない状態でしたので、防音ドアの取付のみで相当な遮音効果が期待できました。
新築の素敵なお家でしたので、ギターも弾けるお家時間を楽しんで頂ければと思います。
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