たたみは畳床、畳表(ござ)、縁(へり)からできていて、 畳表は主にい草(いぐさ)とよばれる草を干したものを織って作られています。 最近ではい草のほかに、和紙や樹脂などさまざまな材質で多様化する住環境に対応した表が登場しています。
主に畳表に使われているい草は、85%以上が熊本県八代市で生産されています。八代市では、品種改良されていない"在来種"をはじめ、細く美しい新種の"ひのみどり"が生産されており、このい草"ひのみどり"を使った畳表"ひのさらさ"は、ブランド畳表として有名です。
全国第2位の生産地は福岡で、全国生産の10%をしめます。太めでやや軟らかい草質ですが、均一性に優れ日焼け時の草ムラが出にくい特徴があります。
大分県の琉球表は断面が三角状(普通のイ草は断面が丸)になっている特殊な「七島い草」で織られた高級畳表です。草質がしなやかなため縁無し半畳にしてもなじみやすく、独特なざんぐりとした見た目も好まれます。
高級畳表とは、特に高い品質のい草をふんだんに使用し、丈夫な糸で織った畳表をさし、岡山県に日本最高級の備後表と言われる幻のい草表があります。この畳は希少価値がとても高く、色・ツヤ共に申し分無い製品です。
茎に変色や傷が無く、太さが揃っているほか、い草の長さは100~150cmで一般的には長いものほど高級品とされます。
写真の赤い線は五八間の畳表の幅に該当する長さです。短いい草ほど、織る時に端の色を含むことになります。
一枚の畳表には、約4,000本~7,000本の「い草」が織り込まれていて、高級品ほど「い草」の本数が多く、目がしっかり詰まり地厚で耐久性のある畳表になります。
い草を多く織り込むためには、それに見合った丈夫な経糸が必要になるので、綿糸、麻糸を使い分けています。
綿糸よりも麻糸の方が、1本芯よりも2本芯の方が高級品とされています。
い草は人にも住宅にもやさしいさまざまな効用があり、畳表として根強い指示を受け続けています。
茎が細い新種のひのみどりを使うと、織目が細かい目積織や、向きを交互に織る市松模様の畳表にすることができ、見た目も新しく個性豊かな畳の部屋を愉しめます。
い草の効用についてはこちらをご参照ください。
見た目や肌触りがい草に近い和紙で作られた畳表です。
色落ちが少なく耐久性に優れているのが特徴ですが、い草に比べ香りや効能はなく、目の並びが整列していて表情は機械的です。自然な風合いよりもメンテナンス性を求められる場合におすすめしています。
>>畳の張替え、表替えに和紙の畳を使いたい方
樹脂表は耐久性に優れ色褪せにも強い畳表で、天然素材により近い素材感を表現していますが、若干てかりがあり、ビニールっぽさは否めません。カラーバリエーションが豊富でインテリアコーディネートを愉しむことができる、汚れは雑巾でゴシゴシ洗うことがでるといった点で選ばれています。すけみつでは置き畳として販売していますが、通常の畳表としてお使いになりたい方はご相談ください。
また、高級な質感でお部屋をおしゃれに演出できる一風変わったレザーの畳表などを置き畳として販売しています。
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