椅子のキャスターで畳が傷んでおりました。表替えと一部交換で哀悼しました。和室をきれいに長く使っていただくためのアドバイスもいたしました。

 

ホームページよりお問合せいただきました。
畳の毛羽立ちと畳床のヘタリについてお悩みでした。

 

施主様からの要望

畳の上でより快適にパソコンやデスクワークをしたいので、アドバイスや提案をして欲しい。とのことでしたので、畳替えとともに、より長く美しく快適に使用していただくためのポイントをご案内させていただきました。

 

施工のポイントとアドバイス

まず、畳の施工をする前に、畳の特徴や使用方法などをご説明し、畳について色々とご理解していただくことから始めました。

○どうして畳が毛羽立ったのか？
通常の使用であれば、5年前後までは綺麗な状態で使用することができますが、こちらのお客様は、畳の上でキャスター付きの椅子を使用したため、あっと言う間に毛羽立ちが起きてしまいました。
畳表で使用するイ草は、キャスターなど小さな範囲に高い圧力をかけると、切れて毛羽立ちが直ぐに起きてしまいます。人の足で踏まれるくらいでは毛羽立ちが直ぐに起こることはありません。

○畳がなぜ沈み込んでしまったのか？
毛羽立ちが更に進むと、次第にイ草の繊維が衣服に付着するようになります。これを嫌い、畳の上にカーペットなどで蓋をしたため、畳の呼吸を阻害し畳が沈み込む原因になったと思われます。
畳は、お部屋の湿気が多くなると、空気中の水分を畳の中に留め、逆にお部屋が乾燥すると、留めておいた水分を放出する、調湿作用があります。そのため、畳の上にカーペットなどを敷くと、留めておいた水分を放出することができなくなり、ふやけて柔らかくなります。その状態の中、キャスター付きの椅子でゴリゴリと圧をかけると、畳の床が痛み、最終的に沈み込んでいったと思われます。

○改善点をご提案
どうしても椅子は必要なので、椅子の移動範囲に薄い板やクッションフロアーなどをあてて、直接、キャスターが畳表に触れないようにアドバイスをしました。
また、畳の呼吸を阻害しないよう、畳の上を覆い隠す面積を出来る限り少なくするようお伝えしました。
イ草の香りや肌触りはありませんが、より丈夫で毛羽立ちにくい和紙表をご提案しました。
畳床の痛み具合を一枚一枚確認し、沈み込みの激しい2枚の畳だけ新調することをご提案しました。

 

施工後の和室の様子

書斎側の六畳和室の様子です。傷みや沈み込みの激しい二枚は新調させていただき、残りは表替えをしています。

もう一方の和室はこちらです。

和紙表の畳はこのような質感です。

 

施主様の声

とても綺麗な仕上がり驚きました。
とっても綺麗なため、キャスター付きの椅子を違う椅子に買い換えようと思っています。

 

担当者からの一言【田川 学】

和室を書斎や子供部屋、寝室などに使用しているご家庭がいらっしゃると思いますが、使い方を誤ると毛羽立ちが早まり、畳床が傷んでしまう原因となります。
気持ちよく和室で過ごしていただけるよう、ご提案やアドバイスをいたしますので、お気軽にお問合せください 。

お問い合わせはこちらから >>